ヌケニン - ポケモン対戦考察まとめWiki|第八世代(ソード・シールド)

ヌケニン [編集]

No.292 タイプ:むし/ゴースト
特性:ふしぎなまもり(「こうかがばつぐん」以外の攻撃技を受けない)
体重:1.2Kg(けたぐり・くさむすびの威力20)
ポケモンHP攻撃防御特攻特防素早合計種族値特性
ヌケニン19045303040236ふしぎなまもり

HPは実数値1固定。


ばつぐん(4倍)---
ばつぐん(2倍)ほのお/ひこう/いわ/ゴースト/あく
いまひとつ(1/2)くさ/どく/じめん/むし
いまひとつ(1/4)---
こうかなしノーマル/かくとう

特性「ふしぎなまもり」により、ほのおひこういわゴーストあく以外のダメージのある技を受けない。


テッカニンの分岐進化で、むし×ゴーストの固有タイプと、同じく専用特性ふしぎなまもりを持つのが特徴。
HP実数値が1で固定だが、特性により効果抜群以外の攻撃技を無効化する、非常に特殊な個性を持つ。
技構成次第で多くの相手を完封し、どれほどに積んだ相手も有効打さえなければ流せる。
編成に入れておくだけでも強烈な選出誘導力を発揮するポケモン。
なお、計算上はダイマックスすればHPは2になる筈だが、実際には一切変化しない。
そもそもダイマックスを切りたいポケモンではないが、仮に想定したとしてもダイマックスアメは必要無い。

一方でその性質上、対処手段のある相手には極端に弱い。具体的には以下の通り。

弱点タイプの攻撃
5つ存在する弱点に対しては一切の防御性能が働かない。
きあいのタスキを持たせれば一撃は防げるが、連続技にはそれすらも貫通される。
具体的にはふくろだたき、ロックブラスト、ダブルウイング。後ろの2つはそれなりに採用率も高いので習得者相手は注意。
ダイマックスの追加で過去世代では有効打を持たなかった相手がひこう技を搭載していることも増加している。
スリップダメージには特性が無効
防げるのはあくまで攻撃技のみ。変化技や状態異常の効果までは防げない。
火傷・毒・混乱といった状態異常、天候ダメージ、ステルスロックを始めとした設置技でも即死してしまう。
習得技が接触技ばかりの為、ゴツゴツメット、ニードルガード、トーチカ、さめはだてつのトゲにも為す術が無い。
特に天候ダメージはダイマックスで容易に発生させられるようになったことから、発生機会が大きく増加している。
ダイアイスは自身で受ければ天候変化ごと無効化出来るが、ダイロックはアイテム込みでも確定で倒されてしまいどうしようもない。
対抗手段としてぼうじんゴーグル、ぼうごパッド、あつぞこブーツなどが存在するがいずれもピンポイントで、当然きあいのタスキと両立不能。
状態異常に至ってはラムのみでは1度しか防げず、恒久的な対策はでんじは、へびにらみを誘って受け出すことで先に麻痺するしかない。
一応ダブルであれば相方に撃ってもらうという手もあるが実用性は低い。
特性を無効化されると無力
当然だが特性に依存した性能である以上、特性を無効化されると極限の低耐久ポケモンとなる。
かたやぶりかがくへんかガス、およびそれに類する特性の持ち主には基本的に無力。
第八世代御三家のキョダイマックス技も特性を貫通するため天敵となる。
他にはいえき、なやみのタネ、シンプルビームを食らうと一瞬で流される。接触技中心のためミイラでも機能停止。
ただし特性書き換えについては交代で元に戻すことが出来るので、サイクルを行うことは可能。
なおスキルスワップ、さまようたましいは無効。コアパニッシャーも技自体が無効になるので通さない。

これらの要素はヌケニンを意識していなくとも1つは採用されている場合が多く、完封可能な相手は限られる。
さらに構成の多様化が進み、実際にヌケニンが機能するかどうかは実際に鉢合わせるまで分からない、というケースも非常に多い。
仮に完封出来る場合でも、攻撃が低く相手に負担をかける手段が限られるのも難点。
また本人へ直接影響する訳では無いがトレースされると最悪。特にポリゴン2かくとう技しか通らない鉄壁の要塞となる。
強烈に刺さる相手がいると同時に、気軽に採用することは出来ず相手の選出を読む能力が問われる、玄人向けのポケモン。

第八世代での主な変更点はめざめるパワーが廃止、あつぞこブーツの登場、ポルターガイスト、はいよるいちげき、こうそくいどうを新規習得。
どくどくは習得者が激減して受ける機会が減ったが、自身も剥奪され負荷が低下してしまったため一長一短。
ダイマックスについては有効打の無い相手なら完封して無駄に消費させることが出来るが、
一方で前述の通りダイジェットの流行、ダイロックやダイアイスの天候ダメなどで対策される機会も増えている。
環境の変化によって仮想敵の変化は見られるものの、根本的にピーキーであることには変わりなく、その立ち位置は大きく変わっていない。

第八世代での狙い目としてはみずでんきこおりはがねかくとう辺り。
いわ技を覚えていることのあるはがね、かくとうについては注意が必要だが、それ以外はサブウェポンでも引っかかりづらい。
ラプラスレジエレキウオノラゴン連撃ウーラオスブリザポス等、割と採用率上位にも完封が狙える相手は存在する。
抑止力としての性能は間違いなく、選出を縛る能力から編成に入れただけで仕事をしている、とも言える。

禁止級が解禁されるルールにおいても、ザシアンカイオーガゼルネアスバドレックス白馬などは完封可能。
これらの相手がパーティ単位でどうしても重いようであれば、そっと採用しておくのも選択肢だろう。



基礎データ [編集]

特性考察 [編集]

ふしぎなまもり
  • こうかばつぐん以外の攻撃技を無効化する。
    • 技自体を受けないので追加効果も発動しない。
  • 無属性攻撃[1]は受ける。
  • 特性無視系の特性・技からの攻撃は受ける。
  • 一部の特性を変更する効果に対して例外となり受け付けない。
    • 技「なりきり」「スキルスワップ」、特性「レシーバー」「かがくのちから」。それ以外は全て有効。[2]
  • 攻撃技以外は無効化できない。
    • 変化技全て
    • 設置トラップ(まきびし、どくびし、ステルスロック、キョダイコウジン、キョダイゴクエン、キョダイフンセキ、キョダイベンタツ、キョダイホウゲキ、ほのおのちかいによる火の海)
    • 状態異常、天候、反動、道具、特性のダメージ
      • 混乱自傷ダメージは無属性攻撃扱いなので無効化できないが、きあいのタスキは発動する。
      • 拘束ダメージは無効化できないが、ほのおのうず・マグマストーム・キョダイヒャッカ以外はタイプ相性により初撃が無効化されるので受けない。ただしダブルバトルにおいて味方狙いのキョダイサジンには捕らわれる。

個体値について [編集]

ヌケニンの理想個体値
HPが1固定で、ダメージを受けると必ず瀕死となるヌケニンは、基本的にHP・防御・特防の個体値は無関係。
基本的に、ヌケニンの努力値配分はAS252となる。
ただし、細かい部分まで考慮すれば防御・特防にも理論的理想が存在する。
まず、相手のかわりもの・へんしん・ガードスワップ対策の観点では防御と特防の実数値は低ければ低いほどよい。
逆にダブルで自身のヌケニンにへんしんする戦術を行う場合は定石通り高い方がよい。
また、ダウンロード対策として耐久値を防御<特防に調整する場合、防御を最低値(Lv.50の場合45)にし、
特防が防御実数値+1になるよう個体値調整すること(Lv.50の場合実数値が46になる個体値は22~23)。
現環境ではダウンロード対策の方が有用に作用するため、理想個体値は防御下降補正性格の、x-31-0~3-0-21~23-31(D個体値21なら余り努力値4をDに振る。23なら振らない。22はどちらも可)。
例外はトリパ投入の最遅型など。
シリーズ8現在、メタモンの使用率が急増している。性格をさみしがりかつ防御の個体値を3以下にすることで、
HP252振りメタモンを自身のA特化かげうちで確1にできる。
メタモンのかげうち読みでの後出しを許さない意味でも防御の個体値は低くしておきたい。

技考察 [編集]

物理技タイプ威力命中効果解説
シザークロス80(120)100-タイプ一致技。性能安定。
ヘドロえきやメタモンを考えるときゅうけつよりこちら。
はいよるいちげき70(105)90特攻↓100%タイプ一致技。威力・命中は落ちるが、後続の負荷を減らせる可能性がある。
れんぞくぎり40(60)
→80(120)
→160(240)
95連続命中で
威力上昇
一致技。特性で無力化した相手に連続使用する。
3段階目からは半減でも一致120技相当。
外すか別の技を挟むと威力がリセットされる。
ポルターガイスト110(165)90相手に持ち物が
ないと無効
タイプ一致技。高威力。ヌケニンにとって嬉しい非接触攻撃。
相手の持ち物消費を見逃さないよう気を付けたい。
シャドークロー70(105)100急所ランク+1タイプ一致技。性能安定。
ゴーストダイブ90(135)100溜め攻撃タイプ一致技。威力は高いが隙も大きい。ダイマックスのターン稼ぎに。
かげうち40(60)100優先度+1タイプ一致技。先制技。自身の素早さが低いので優先度は高い。
あなをほる80100溜め技数少ないサブウェポン。ダイマックス枯らしに。
変化技タイプ命中解説
おにび85物理アタッカー対策。炎やこんじょうに注意。
まもる-様子見や、おにび・どくどくのターン稼ぎに。
こらえる-まもるを貫通するダイマックス技に。
あやしいひかり100妨害技。ローリスクローリターン。
にほんばれ-天候始動・上書きに。あまごいは覚えない。
すなあらし-天候始動・上書きに。後続の無償降臨にも。
うらみ100低PPの大技に。まもるやタスキとあわせて。
トリック100こだわりアイテムとあわせて。メガストーン・Zクリスタル廃止で使いやすくなった。
こうそくいどう-素早さ補強。最速で130族抜き、準速で115族抜き。
サイドチェンジ-ダブル専用。耐性を活かして味方を守る。

ダイマックス技考察 [編集]

ヌケニンがダイマックスしてもHPが1のまま。ダイマックスレベルを10にしてもHPが2になることはない。
ダイマックスの大きなメリットである耐久力向上を全く活かせないので、素直に他ポケモンに譲ったほうが良い。
一方で一致虫技の技威力改善や、ダイホロウの追加効果を活かしやすいなど、攻撃面だけ見れば割と相性は良い。
このまま全抜きが狙える等、耐久力向上が必要ないと判断出来る状況であればダイマックスする価値はある。
また稀なケースだが、非接触技化によるゴツゴツメット回避や、ヒートスタンプ・アンコール等の一部の技を無効化といったメリットもある。

ダイマックス技元にする技威力効果解説
ダイワームシザークロス130(195)相手:C↓一致技。追加効果は後続サポート程度。
はいよるいちげき120(180)
ダイホロウポルターガイスト140(210)相手:B↓一致技。徐々に相手の防御を削る。
ゴーストダイブ130(195)
シャドークロー120(180)
かげうち90(135)
ダイウォール変化技-まもるダイマックス技のまもる貫通で致命傷を受けるのを防げる。
ただし、耐えた後にどうするのか、に対する回答は必要。
+  採用率の低い技

型考察 [編集]

基本型 [編集]

性格:さみしがり
努力値:A252 S252 D調整
持ち物:きあいのタスキ/ぼうじんゴーグル/あつぞこブーツ/ラムのみ
優先技:かげうち/おにび
攻撃技:ポルターガイストorシャドークロー/はいよるいちげきorシザークロス/どろぼう
補助技:あやしいひかり/にほんばれorすなあらし/いやなおと/うらみ/トリック/まもる

ヌケニンの基本型。有効打の無い水、電気を詰ませられる。
火力は高くない為に状態異常を絡めるのが一般的で、攻撃技はかげうちのみの場合が多い。
ぼうじんゴーグルの場合、まもるの採用率は高い。
ぼうじんゴーグルでない場合にも、にほんばれを採用することにより対面でなら悪天候を防ぐことができる。

以前は役割を持ちやすかったフェアリー・エスパーにマジカルフレイムが配られているのは痛手。
とはいえH振りブリムオンくらいならA特化ポルターガイストで確定1を取れる(タスキでも次のかげうちで落とせる)。
環境におけるひこう技搭載率の高さも含め、タスキの有用性は以前よりさらに増したといえる。

シーズン25(禁止伝説1体使用可能)時点での持ち物採用率は
あつぞこブーツ>ぼうじんゴーグル>きあいのタスキ
となっている。
ヌケニンを使用しているとステルスロックや天候ダメージで対策してくることが非常に多く、相手の計算を狂わせたり、出落ちを防ぐという意味でもタスキよりブーツ・ゴーグルのほうが安定感がある。
役割対象が弱点技を持っていた場合は事故と割りきったほうがよい。

こだわりハチマキ型 [編集]

性格:さみしがり
努力値:A252 S252 D調整
持ち物:こだわりハチマキ
確定技:ポルターガイスト(推奨)orシャドークロー/かげうち
攻撃技:シザークロスorはいよるいちげき/つじぎり
補助技:おにび/あやしいひかり/トリック

交代先への削りを重視したハチマキ型。サイクルを回しながら苦手な相手を消耗させる。
ステルスロックなどを撒いておくとさらに仕事効率が増す。
攻撃力は高くないものの、ゴースト技は通りが良く、こだわりハチマキで補えばかなりの火力が出る。
ポルターガイストの習得で、ゴツメやナットレイに受け出しされて即死するリスクはある程度回避できるようになった。
仕事を終えたらこだわりトリックもできる。

【ダブル】基本型 [編集]

性格:さみしがり/ゆうかん
努力値:A252 SorC252
持ち物:きあいのタスキ/ぼうじんゴーグル/ラムのみ/あつぞこブーツ
攻撃技:かげうち/ゴーストダイブ/シャドークロー/シザークロス/どろぼう/あなをほる/どろかけ
補助技:まもるorこらえる/サイドチェンジ/おにび/あやしいひかり/にほんばれorすなあらし/いやなおと/トリック

有利不利がはっきりしているので、明確な役割を決めて運用しないと出オチになりかねない。
リザードンバンギラストゲキッス辺りはどうやっても無理。
不一致でも採用率の高いダイジェットも厳しく、ドラパルトを筆頭としたゴーストが多いのも辛い。

反面、強い相手にはとことん強いので、ヌケニン一体で詰ませる事も不可能ではない。
ダブルに多いフェアリーに強い点は大きいが、ブリムオン等はサブでマジカルフレイムを持っている事があるので注意。

がんじょう+特性操作でヌケニンの特性ががんじょうになれば、弱点攻撃に対して無敵になる。
ただし剣盾でがんじょう+スキルスワップが可能なのはメレシーのみで、がんじょう+なかまづくりが可能なポケモンはいない。
メレシーとなかまづくりを覚えるポケモンとでスキルスワップを行い、メレシーを下げてからヌケニンとなかまづくりを行うなどしなければならない。
またやけど等の状態異常、さめはだ等の特性によるダメージ、ほろびのうたや天候ダメージは無効化できないので依然として穴は多い。


対ヌケニン [編集]

注意すべき点
特性ふしぎなまもりを持ち、選出縛り能力が高い。
対策手段を持たないポケモンは流され、後続におにびや攻撃技を入れられてしまう。
うらみやおんねん、こだわりトリックで技を制限されることも。
対策方法
HPは1で固定なので、弱点さえ突ければ一撃で倒せる。
他にも状態異常や天候ダメージ、ゴツゴツメット等にも弱い。
かたやぶりやステルスロック、ガラルマタドガスのかがくへんかガスは対策されにくいため特に有効。
こだわりトリックもダイマックスで解除できるが、1バトルに1回のみなので慎重に使いたい。

外部リンク [編集]


[1] わるあがき、混乱自傷ダメージ
[2] トレースミイラ、なやみのタネ、シンプルビーム、なかまづくり、いえきは有効。
例えば、ものまねウソッキーがなかまづくりでヌケニンをがんじょうにすると、常にHP満タンのため弱点攻撃でも耐えられるようになる。