カバルドン [編集]
No.450 タイプ:じめん 通常特性:すなおこし(戦闘に登場した時、天気が「すなあらし」になる) 隠れ特性:すなのちから(天気が「すなあらし」の時、じめん、いわ、はがねタイプの技の威力が1.3倍になる すなあらしのダメージを受けない) 体重 :300.0kg(けたぐり・くさむすびの威力120)
すなおこし/すなはき | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早 | 合計種族値 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
カバルドン | 108 | 112 | 118 | 68 | 72 | 47 | 525 | すなおこし/すなのちから |
バンギラス | 100 | 134 | 110 | 95 | 100 | 61 | 600 | すなおこし/きんちょうかん |
ギガイアス | 85 | 135 | 130 | 60 | 80 | 25 | 515 | がんじょう/すなおこし/すなのちから |
サダイジャ | 72 | 107 | 125 | 65 | 70 | 71 | 510 | すなはき/だっぴ/すながくれ |
第四世代出身のじめんタイプ。すなおこしを持つポケモンとしては最も弱点が少ない。
HPと防御も高く、抜群の安定感を誇り、ステルスロック、あくびといった変化技も多数習得。
高速再生も持つので物理受け、高めの攻撃を活用したアタッカーとしても適性はあるが、
シングルにおいては場持ちの良さとあくびを活かした起点作り役として採用される場合が多い。
少ない行動回数で起点作成としての役割を果たせ、なまけるも合わせて負担をかけつつ高い精度で後続の抜きエースに繋げられる。
一応アタッカーとしての性能もあるのでちょうはつ、ラムのみ、フィールドといった対策も確実とはならない。
第八世代ではカバルドンの耐久を突破できるZワザ、逆に起点にしかねないメガシンカといった要素が廃止。
新要素のダイマックスは使われてもあくびで流せ、瞬間火力もZワザに及ばず十分に受けきれる。ダイフェアリーを使われるとあくびが無効化されるので注意。ダイサンダーはダブルでなければ無効化可能。
自身も技範囲の広さ、攻撃種族値を活用出来るダイマックスとの相性は悪くなく、総じて第八世代の仕様の恩恵を大きく受けている。
ただし、ダイマックス中は撃ち分けができるようにはなる反面こだわりハチマキの効果が消えるためこだわりハチマキとの相性はあまり良くない。
エキスパンションパスの追加で環境が変動しても採用率を維持し続け、対策必須のメタポケモンの一角。
とはいえウオノラゴンやゴリランダーなど弱点を突いてくる強力なアタッカーや、
主流であるあくびループに対するちょうはつ、ラムのみ、フィールド変更など、対抗手段は多岐に渡る。
運用の際は相手の対抗策を掻い潜りこちらの技を通していくプレイングスキルが求められる。
特性考察 [編集]
- すなおこし
- 通常特性。登場時にすなあらし状態にする、カバルドンの採用理由に直結する特性。
いわタイプではないので砂嵐による特防アップの恩恵は得られないが、それでも十分な耐久力はある。
同特性としては唯一あくびを習得、ステルスロックも撒けるので起点作り要因としての適性が非常に高い。
じわれにより、この手の耐久寄りのポケモンとしては相手の積みを抑制できる点も長所。
反面、自主退場手段を持たず砂パの起点役としては後続に託せるターンが少なくなるのが短所か。
役割的にも、素早さの低さはちょうはつ持ち以外に対してはむしろプラス要素。天候を上書きされるコータスは一致で弱点を突ける。
アタッカー運用であってもスリップダメージでタスキ潰しが出来、またダイマックスに依存しない為、基本的にこちらが優先。
- すなのちから
- 隠れ特性。すなあらし中にいわ、じめん、はがね技の威力が1.3倍になる。全て習得するので活用はしやすい。
ダイロックで能動的に砂嵐に出来るようになり、利便性は大幅に向上している。追加効果も相性が良い。
ただ、同特性・同タイプにはドリュウズ、化身ランドロスといった強豪が存在。
弱点が少ないとはいえ、その分一致火力の範囲も狭くなり、敢えてカバルドンを採用する明確な意義を見出すのが難しい。
技考察 [編集]
物理技 | タイプ | 威力 <砂の力> | 命中 | 効果 | 解説 |
---|---|---|---|---|---|
じしん | 地 | 100(150) <195> | 100 | - | タイプ一致技。性能安定。 |
10まんばりき | 地 | 95(142) <184> | 95 | - | タイプ一致技。ダブル用に。 グラスフィールド下でも威力下降無し。 |
ストーンエッジ | 岩 | 100 <130> | 80 | 急所ランク+1 | 対虫・飛行。地面定番のサブウェポン。 |
いわなだれ | 岩 | 75 <97> | 90 | 怯み30% | ストーンエッジより命中安定だが威力は劣る。 自身が遅いので追加効果はほぼ無意味。 |
がんせきふうじ | 岩 | 60 <78> | 95 | 素早↓100% | 追加効果が優秀。起点作りに。挑発されても使える点が優秀。 |
こおりのキバ | 氷 | 65 | 95 | 凍り10% 怯み10% | 4倍狙い。じめん技との相性補完が優秀。 |
ほのおのキバ | 炎 | 65 | 95 | 火傷10% 怯み10% | 対ナットレイ、ユキノオーに。 ダイマックスも含めれば、全弱点への牽制になる。 ただし、ソーラービーム/ソーラーブレードには注意。 |
かみなりのキバ | 電 | 65 | 95 | 麻痺10% 怯み10% | ギャラドスやペリッパーに。 |
ばかぢから | 闘 | 120 | 100 | 攻撃・防御↓ | 能力低下が痛い。撃ち逃げ用。 鈍足とだっしゅつパックとあわせて後続無償降臨。 |
ボディプレス | 闘 | 80 | 100 | - | 威力は並だがデメリット無し。 |
リベンジ | 闘 | 60/120 | 100 | 優先度-4 | 鈍足と相性が良い。ダブルバトルでは味方のなみのりを受けて、 じゃくてんほけんを発動させつつ威力120にできる。 |
ヘビーボンバー | 鋼 | 40~120 <52~156> | 100 | 体重比で 威力増減 | すなのちから型でのサブウェポン。 |
すなじごく | 地 | 35(52) <67> | 85 | 拘束ダメ | どくどくやしめつけバンドとあわせて。ステルスロックとの相性は悪い。 |
じわれ | 地 | - | 30 | 一撃必殺 | やけどで機能停止した時や有効打の無い相手に。 ひこうタイプやふゆう、がんじょうには無効。 |
変化技 | タイプ | 命中 | 解説 | ||
ステルスロック | 岩 | - | サポート用。あくびやふきとばしとあわせて。 | ||
あくび | 無 | - | 起点作りに。ステルスロックと相性が良い。 | ||
ふきとばし | 無 | - | 積み技対策。ステルスロックと相性が良い。まもる・みがわり貫通かつ必中。 ほえるもほぼ同性能だが、ぼうおんで無効化・じごくづきで使用不可になるため下位互換。 ダイマックスされると不発に終わる点は注意。 | ||
なまける | 無 | - | 回復技。耐久性能の向上に。 | ||
たくわえる | 無 | - | 防御・特防を補強。耐久面を補える。 | ||
ドわすれ | 超 | - | 特防を補強。トリパなら、最初のターンでじゃくてんほけんの発動を狙える。 | ||
のろい | 霊 | - | 攻撃・防御を補強。物理面を補える。素早さ低下のデメリットは小さい。 | ||
まもる | 無 | - | どくどくやたべのこしのターン稼ぎに。 |
・ほえるについて
ふきとばしの遺伝がソード限定のダーテングのみでプレイヤーによっては少々手間が掛かるという事と、
実戦においてぼうおん・じごくづきが少なくあまり重要視されない事からほえるの採用例が一定数見られる。
しかしながらふういんされるポケモンの違いしか差別化できず、
(強いて他に利点を挙げるならのどスプレーの発動だが、こいつで特攻を上げる意義は薄い)
「手間が掛かる」というのも理由として認められるものでない為、本稿では「ふきとばし」のみを考察の対象とする。
ほえるでの代用は自己判断で行ってください。(無論、今後の世代で何か差別化できる要素が加わった場合はその限りではない。)
ダイマックス技考察 [編集]
ダイマックス技 | 元にする技 | 威力 | 効果 | 解説 | |
---|---|---|---|---|---|
ダイアース | じしん | 130(195) | 味方:D↑ | 一致技。特殊耐久を強化できる追加効果が優秀。 | |
10まんばりき | |||||
じだんだ | |||||
じわれ | |||||
ダイロック | ストーンエッジ | 130 | 天候:砂嵐 | 優秀なサブウェポン。奪われた天候を取り返せる。 すなのちから型では特性の発動に必須の技。 | |
いわなだれ | |||||
がんせきふうじ | 110 | ||||
ダイナックル | ばかぢから | 95 | 味方:A↑ | 範囲は地面技と被りがち。物理受け同士の撃ちあいに。 | |
ボディプレス | 90 | ||||
ダイスチル | アイアンテール | 130 | 味方:B↑ | 対妖氷。自慢の物理耐久に磨きをかける。 | |
アイアンヘッド | |||||
ヘビーボンバー | |||||
ダイバーン | ほのおのキバ | 120 | 天候:晴れ | 4倍狙いでナットレイやユキノオーに。砂嵐と相性が悪い。 | |
ダイアイス | こおりのキバ | 120 | 天候:霰 | 4倍狙いでオンバーンやタルップルに。砂嵐と相性が悪い。 | |
ダイサンダー | かみなりのキバ | 120 | 場:EF | 4倍狙いでギャラドスやペリッパーに。グラスフィールドの解除にも。 | |
ダイウォール | 変化技 | - | まもる状態 | ダイマックス技を含むすべての技を防ぐ。 連続使用で失敗しやすくなる。 |
採用率の低い技 |
型考察 [編集]
起点作り型 [編集]
性格:しんちょうorわんぱく
努力値:H252 D252orB252をベースに耐久調整
持ち物:オボンのみ/フィラのみ/たべのこしなど
確定技:ステルスロック/あくび/ふきとばし/じしん
先発、もしくは起点に出来る相手に繰り出してステルスロックとあくびで起点作りをするカバルドンの基本型。
砂嵐と昆布戦法(あくびループ)で相手パーティを削っていき、相手が痺れを切らし、眠り覚悟でカバルドンを落としてきた場合は味方の積みアタッカーに繋げる。
相方は相性補完に優れるギャラドスなど。
高いAからの一致じしんにより殴り性能もそこそこ。
相手の確2圏内に入ってしまうとステロを撒くだけで終わってしまうため、確定数をズラす持ち物が優先される。HOME統計によると6割弱がオボンである。
挑発、マジックミラーには弱い。またラム持ちには逆に起点にされてしまいがち。特にマジックミラーネイティオには確定技だけだとほぼ完封される。
場持ちのよさは言い換えると砂ターンを自分で消費してしまうことになるため砂エースに繋ぎたい場合はこの型は不向きである。
物理受け型 [編集]
性格:わんぱくorのんき
努力値:HB252orHABD調整
持ち物:ゴツゴツメット/たべのこし/ラムのみ
確定技:なまける/じしん
攻撃技:ストーンエッジorいわなだれorがんせきふうじ/こおりのキバ/ほのおのキバ/かみなりのキバ/じわれ
変化技:あくび/ふきとばし/のろい/たくわえる/まもる/ステルスロック
ゴツゴツメット+なまける+すなあらしで物理アタッカーを削る。砂嵐無効のうち岩と鋼には地震が刺さる。
弱点物理技は不一致では水と草は使われにくく、氷は低威力なので数値以上に受けられる範囲は広い。
S無補正で個体値11以下だと実数値57になり、最遅ギルガルド(実数値58)に後攻が取れる。
H振りギルガルド(ブレード)に対して無補正無振りじしんで確1。シールドフォルムは確2。
防御面はA特化・Aランク+2のアイアンヘッドで50.2%~59%の確2、せいなるつるぎで37.6%~44.6%の確3なので物理型なら後出しから処理できる。
ただし、相手が特殊型だった場合ではC特化シャドーボールで89.4%の高乱数2になるので安定はしない。
最遅ギルガルド抜かれ調整だと無振り39族(トリトドン)辺りから先手を取られるようなることに注意。
40~50族周辺で意識すべき物理アタッカーはオニシズクモ・ローブシンなど。
これらに確実に上を取りたいならSに努力値を割いて調整するのも一考の余地がある。
アッキのみ型 [編集]
性格:わんぱく
努力値:HB252
持ち物:アッキのみ
確定技:じしん/なまける
優先技:ヘビーボンバー/あくび/ステルスロック
選択技:ボディプレス
エースバーンやパッチラゴン等の通常では受けきれない超火力物理アタッカーへ受け出しするポケモンとして有用。なまけるにより物理を受けきることができる。残りの2枠に選んだ技によって、若干役割が異なる。オボンの実やたべのこしとの差別化に、できれば優先技のなかでもヘビーボンバーを採用したい。
- あくび
- いのちのたまエースバーン(物理)に受け出しして2耐えしつつ安定してあくびを撃てることがアッキの強み。
- ステルスロック
- あくびとあわせてループに。オボン等の起点型に使用感が近くなる。
- ヘビーボンバー
- 一般的な起点型よりもちょうはつに強くなる。トゲキッスやミミッキュ等への打点になるため、相手の交代際に付加をかけることもできるようになる。ダイマックス相手には無効だが、ダイスチルとして使えるため、ダイマックス適性が上昇する。
- ボディプレス
- 他の優先技3つに劣るが、高いBとアッキにより高威力で撃てる。ダイナックルとしてA上昇に使えるが、じしん+ヘビーボンバーの等倍範囲に劣る。
アタッカー型 [編集]
性格:いじっぱり/ゆうかん
努力値:HA252
持ち物:こだわりハチマキ/いのちのたま/たつじんのおび/とつげきチョッキ/じゃくてんほけん
確定技:じしん
優先技:かみなりのキバ/アイアンヘッド
選択技:ストーンエッジ/こおりのキバ/ほのおのキバ/じわれ/ばかぢから
補助技:あくび/のろい/ふきとばし/ステルスロック
普遍的な物理アタッカー型だがカバルドンとしてはかなりの奇襲寄り。
一般的には起点作り型と思われやすく、ちょうはつや後攻とんぼがえりで対処しようとする相手や、
あくび回避用としてラムを持ったまま起点にしようとする相手に大きな痛手をくらわせられる。
物理型と通常の起点作成型に共通する処理方法(高火力の弱点技で一撃など)には当然弱いので注意が必要だが、とつげきチョッキを持つとD無振りでもD特化を上回る耐久が得られる。
ただ、単純なじめんのアタッカーならより攻撃、素早さ、範囲で勝るガブリアスやマンムー、ランドロスがいる。幸いすなおこしや奇襲性の高さ等で差別化はできているものの、この型を使うなら役割や仮想敵を明確にしておきたい。
第八世代では起点作りのイメージを逆手にとって初手から出していきなりダイマックスするアタッカーカバルドンが増加。挑発を打たれやすいイメージが大きく1ターンの猶予を与えることができる。
かみなりのキバはアーマーガアやギャラドスに。
アイアンヘッドはBを上げるために。
対カバルドン [編集]
- 注意すべき点
- すなおこしやステルスロック+流し技でのタスキ潰しや起点作りに長け、こちらのパーティ全体を疲弊させたところで後続の積みアタッカーを降臨させられる。
物理特殊共に耐久が高く、物理技では一致抜群でも落としにくい。高速回復技のなまける、強行突破用のじわれも覚える。
物理火力も並以上あり、耐久型だと決めつけると思わぬ痛手を負うこともある。
- 対策方法
- 高いHPのおかげで特殊耐久もある程度あるが、それでも物理よりは突破口がある。
地面無効かつ特殊水技で抜群を突けるウォッシュロトムなら少なくともタイプ上は圧倒的優位に立てる。
しかし、起点型にしろ物理受け型にしろ補助技を用いて立ち回るのは確実。
起点型のHD振りカバルドンはC特化ハイドロポンプを確定耐えするうえ、ボルトチェンジ耐性があるのであくび対策が難しい。
持ち物による火力補強が必要な上にハイドロポンプの命中不安の問題もあるため、単純なサイクル型のウォッシュロトムではやや不安定である。
起点作りのカバルドンはじしんワンウェポンの場合が多く、浮いているポケモンにちょうはつを持たせると非常に有効と言えるが、アタッカー型も時々いることを考えると安定はしない。
正攻法で最も効率が良いのは上から一撃で倒すこと。具体的にはウオノラゴンの無補正252振りエラがみでどのようなカバルドンでも確1。交代されても交代先に致命傷を与えられる。
ゴリランダーのキョダイコランダであれば補正ありHB特化でも非ダイマックス個体は乱1(ダイマックスされると乱2)。グラスメイカーでじしんの火力も落とせる。
スリップダメージ系の変化技を撒いておけば、あくびループを受けてもその間カバルドンがダメージを受け続けるため、悪手にはなりづらい。
どくどくは勿論、やどりぎのタネなら体力吸収でステロ+砂嵐のダメージを軽減あるいは相殺することが出来、おにびもカバルドンの火力を削げるのでこちら側の負担を減らしやすい。ただしじわれに注意。